Hyper-V クラスタのサポート
A Microsoft Hyper-V フェイルオーバー クラスタとは、一つのユニットにまとめられた複数の Hyper-V ホスト(ノード)のセットです。それらのノードの一つがダウンした場合、別のノードが負荷(高可用性が有効になっている仮想コンピュータとサービス)を引き受けることができます。
Hyper-V クラスタに入っている仮想コンピュータは、Acronis エージェント for Hyper-V を使ってバックアップできます:
- 仮想コンピュータのクラスタ内の移行イベントは Acronis Cyber Backup で自動処理されます。そのため、移行があっても仮想コンピュータにバックアップ計画さえ適用すればそのコンピュータは保護されているままです。
- Hyper-V クラスタで使用される仮想コンピュータ ストレージは、SMBv3 または CSV(クラスタの共有ボリューム)、あるいはその両方でも構いません。
クラスタに入っている Hyper-V コンピュータのバックアップを正しくセットアップするために、以下の推奨事項に従ってください:
- クラスタの各ノードに、エージェント for Hyper-V をインストールしてください。
- 仮想コンピュータはどのノードに移行しても、バックアップできる状態にあるべきです。バックアップ計画がどのノードのコンピュータにもアクセスできるようには、Acronis Managed Machine サービス(MMS)は、それらのノードに対して管理者権限を持ち、CSV(クラスタの共有ボリューム)にもアクセスできるドメインユーザーアカウントの下で実行される必要があります。エージェント for Hyper-V をインストールする際、エージェント サービスのアカウントとして上記の条件を満たしているアカウントを指定することを推奨します。
- インストール中、または、インストール後にすべてのエージェントを管理サーバーに登録します。
復元されたコンピュータの高可用性を確保するために、以下の情報も考慮してください:
- バックアップされたディスクを既存の Hyper-V 仮想コンピュータに復元すると、そのコンピュータのMicrosoft Windows フェイルオーバー クラスタ内の高可用性というプロパティはそのまま残ります。
- バックアップされたディスクを新しい Hyper-V 仮想コンピュータに復元するか、バックアップ計画内で Hyper-V 仮想コンピュータへの変換を行うと、結果として作成されたコンピュータは高可用性ではありません。予備のコンピュータとして認識され、通常はオフになっています。そのコンピュータを本番環境で使う必要がある場合は、フェイルオーバー クラスタの管理スナップインからその高可用性の設定ができます。
Hyper-V ゲスト クラスタのサポート
ゲスト クラスターとは、一つまたは複数の Hyper-V ホスト(そのホスト自体もフェイルオーバーのクラスタに入っている可能性がある)にあり、各仮想コンピュータのゲスト オペレーティングシステム内で Microsoft フェイルオーバー クラスタの役割を有効することで一つのユニットにまとめられた複数のWindows 仮想コンピュータのセットです。
エージェント for Hyper-V では、Windows サーバー フェイルオーバー クラスタのノードになっている Hyper-V 仮想コンピュータのバックアップがサポートされません。ホストレベルで VSS スナップショットを撮ると、外部のクォーラムディスクが一時的にクラスタから切断される可能性もあります。このようなコンピュータをバックアップするためには、各仮想コンピュータのゲスト オペレーティングシステムに Acronis エージェント for Windows をインストールしてください。