事象
- バージョン12フォーマットのアーカイブと、保持ルールが設定されているバックアップ計画があります。
- 保持ルールが正常に動作しますが、アーカイブのサイズが減少しません。
原因
バージョン12モードでは、新世代のアーカイブフォーマットが使用されます。最初の完全バックアップが完了した後、ほかのバックアップがすべてこのアーカイブに増分モードで保存されます。物理的には、バージョン11フォーマットでは各バックアップが個別の.tibファイルに保管されていましたが、バージョン12ではすべてのデータは1つのファイルの中に保管されます。
事前に設定された保持ルールによって特定のバックアップが無効になったとき、バックアップのアルゴリズムは古くなったバックアップのブロックを「空き容量」としてマークします。元々のアーカイブはストレージ上で前と同じ領域を占めますが、すべての新しいバックアップがまずこれらの「空き容量」ブロックに書き込まれます。「空き容量」ブロックがすべて埋まった場合のみ、アーカイブの合計サイズが増加します。
このアプローチによって、アーカイブサイズをなるべく抑えて、過度の増加を防ぐことができます。また、このバックアップスキームの導入は、アーカイブ内のバックアップを管理する時間の著しい節約にもつながります(ブロックを「空き容量」としてマークするのは、ほぼ瞬間的な動作です)。
バージョン12のアーカイブの合計サイズには、「使用済み」ブロックと「空き容量」ブロックの両方のサイズが含まれます。