アプリケーション停止のトラブルシューティングを行う手順。
以下の手順に従って、アプリケーション停止のトラブルシューティングを行います。
- 「概要」を参照し、アプリケーション停止を特定する方法について理解します。
- 「トラブルシューティング」の手順に従って、トラブルシューティングに必要な情報を収集します。
概要
製品は特定の状況で停止する場合があります。停止は個別に調査してください。開発チームが停止に関する問題のトラブルシューティングを行うには、この資料に示されているプロセス ダンプとその他のログが必要です。
製品が停止した場合、以下の 2 通りの状況が考えられます。
- 実際の停止。この状態はクラッシュと似ています。つまり、ソフトウェアが停止して、内部では何も行われていません。
- 無限ループ。外からはソフトウェアが停止しているように見えますが、内部ではあるアクションが繰り返し実行されています。
通常、ソフトウェアが停止した場合、そのプロセスでは CPU が 100% 使用されているか(特に、無限ループの場合)、または CPU が未使用で、RAM の使用状況がまったく変わらない(実際の停止)かのいずれかです。さらに、ソフトウェアが停止しているかどうかを判断するのは困難です。つまり、1 つのダンプではソフトウェアが停止した原因を特定するには不十分です。無限ループの場合、ソフトウェアが動作しており、内部では何の問題も発生していないように見えるからです(開発チームにエスカレーションした場合)。したがって、アプリケーション停止のトラブルシューティングを行うには、約 5 つのダンプを 1 つずつ取得する必要があります。特に無限ループであることが実際にわかった場合は、プロセス モニタのログも役に立ちます。
Acronis Software プロセスのリスト:
Acronis Backup 11.5/11.7: プロセスとサービス
Acronis vmProtect 9: Processes and Services
Acronis Snap Deploy: Processes and Services
トラブルシューティング
以下の手順に従って、オペレーション システムに応じたアプリケーション停止のトラブルシューティングを行います。
1. Windows
問題の再現方法に関する詳細な手順、および環境の詳細な説明。
1.1. プロセス モニタのログ
問題を再現し、「Collecting Process のログを採取する方法」の説明に従って、プロセス モニタのログを収集します
1.2. 停止プロセスのダンプ
- 停止プロセスを定義します。
- 「ProcDump でプロセス ダンプを作成する」の説明に従って、
procdump -ma -n 5 <process_name>
パラメータを使用してダンプを収集します。ここで、<process_name> は、停止プロセスの名前です。
1.3. システム レポート
マシンからのシステム レポートの収集:
- Acronis Backup 12.5
- Acronis True Image 2018: Windows 版 / Mac 版
- Acronis Backup 11.7/11.5
- Acronis Backup 12
- Acronis True Image 2017
何らかの理由でシステムレポートの収集に失敗する場合は、こちらの AcronisInfo ユーティリティを使用してください。
1.4. Acronis Backup/Acronis True Imageの場合: SnapAPIのログおよびVSSのログ
Acronis True Image
プログレスバーを確認します。バックアップ操作が一番初めの段階でハングアップする場合、問題の原因として、スナップショット作成中のエラーが考えられます。
他の情報と一緒に、SnapAPIおよびVSS リクエスタのログも収集してください。収集するために、この手順に従ってください:
SnapAPIおよびVSS リクエスタのログの収集を有効にします:
- 「enable tracing」ファイルをダウンロードし、解凍し、実行します;
- 問題を再現させます;
- Acronis True Image 2017: Collecting System Report の説明に従って、システム情報を収集します;
- 最後に、「disable tracing」ファイルをダウンロードし、解凍し、実行します。
Acronis Backup
バックアップ操作のログを参照します。最後のメッセージが「パーティションをロックしています...」の場合、SnapAPI モジュールのアクティビティを調べる必要があります。この場合、他の情報と一緒に、以下の情報も収集してください:
2. Linux
問題の再現方法に関する詳細な手順、および環境の詳細な説明。
2.1. 停止プロセスのダンプ
- デバッガ(たとえば、Debian ベースのオペレーティング システムについては #apt-get install gdb が含まれる GDB、RedHat ベースのシステムの場合は #yum install gdb が含まれる GDB)をインストールします。
- #ps aux コマンドを使用して、停止プロセスのプロセス ID を確認します(Acronis のプロセスをフィルターで抽出する場合は #ps aux | grep Acronis を使用)。
- # ulimit -c unlimited コマンドを実行します。この操作は、メモリ ダンプに設定されている可能性がある制限を解除するために必要です。
- #gdb -pid <process_id> コマンドで GDB シェルを開きます。ここで、<process_id> は、停止プロセスの ID です。
- #gcore を使用して、コア ファイルを記述します。
- #detach でコア ファイルを切り離します
- 現在のディレクトリからダンプを収集します。
- さらにダンプを取得するには、この手順を複数回繰り返します。
- #quit で GDB を終了します
- 収集したダンプを Zip 形式で保存します。
2.2. Strace 出力
strace 出力を収集します。Acronis Linux Products:Collecting Strace Output of Acronis Services in Linux
2.3. システム レポート
- /usr/lib/Acronis/BackupAndRecovery に移動します。
- systeminfo を実行します
- /var/lib/Acronis/sysinfo から「sysinfo」アーカイブを収集します
3. 仮想アプライアンス
問題の再現方法に関する詳細な手順、および環境の詳細な説明。
3.1. 停止プロセスのダンプ
Using GDB to Create Memory Dumps of Processes Running on Acronis Virtual Appliance or Acronis Linux-based Bootable Media で説明されているダンプの収集
3.2. システム レポート
マシンからのシステム レポートの収集:「Acronis Backup 11.7/11.5」の説明をご参照ください。
4. Linux ベースのブータブル メディア
問題を再現する手順と、環境の詳細な説明。
4.1. 停止プロセスのダンプ
Using GDB to Create Memory Dumps of Processes Running on Acronis Virtual Appliance or Acronis Linux-based Bootable Media で説明されているダンプの収集
4.2. システム レポート
マシンからのシステム レポートの収集:「Acronis Backup & Recovery 11.7/11.5」の説明をご参照ください。
追加情報
収集した情報を、Acronis カスタマー センターにお送りください。