はじめに
デフォルトでは、Acronis Cyber Backup では、テープにバックアップしたボリュームのファイルシステムのメタデータのキャッシュが、以下のフォルダに作成されます:
Windows Vista/7/8/2008/2008 R2/2012 の場合: \ProgramData\Acronis\BackupAndRecovery\TapeLocation
Windows XP/2003 の場合: \Documents and Settings\All Users\Application Data\Acronis\BackupAndRecovery\TapeLocation
Linux の場合: /var/lib/Acronis/BackupAndRecovery/TapeLocation.
このキャッシュは、テープに保存されているディスクアーカイブのファイルのカタログ化、参照、復元を行う際に必要となります。空き領域が少ない場合、キャッシュのサイズが肥大化すると、システムパーティションがいっぱいになってしまうことがあります。
詳細については、Web ヘルプの テープ管理をご覧ください。
キャッシュの場所を他のフォルダに移動する手順を以下に説明します。
ソリューション
Windows コンピュータの場合:
TapeLocation フォルダの場所を変更するために、ジャンクション・ポイントを使用します:
- Windows サービスを呼び出し ([スタート] -> [ファイル名を指定して実行] -> services.msc) 、Acronis 関連のサービスをすべて停止します。
- TapeLocation フォルダを新しい場所(例えば、D:\Acronis\TapeLocation)に移動します。
- 元の場所(C:\ProgramData\Acronis\BackupAndRecovery\TapeLocation)にはもう TapeLocation フォルダが存在しないことを確認します。そこに存在しているままでディレクトリ・ジャンクションを作成すると、名前の競合が発生してしまいます。
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管理者として cmd を開始し、以下のコマンドを実行します:
mklink /j C:\ProgramData\Acronis\BackupAndRecovery\TapeLocation <TapeLocation の新しい場所>
例えば: mklink /j C:\ProgramData\Acronis\BackupAndRecovery\TapeLocation D:\Acronis\TapeLocation
- Acronis 関連のサービスを開始します。
上記の操作を行うことにより、 NTFSファイルシステムは、デフォルトの TapeLocation への要求を、新しい場所に転送します。
Linux コンピュータの場合:
キャッシュの場所を変更するために、以下の方法のいずれかに従ってください:
- 新しいキャッシュの場所をローカルのディスクに置きます:
sudo mount /dev/sdb /var/lib/Acronis/BackupAndRecovery/TapeLocation
(上記の /dev/sdb は、必要なアドレスに変えます)
- 新しいキャッシュを異なるディスクのフォルダに置きます:
まず、キャッシュの場所として使用したいディスクをマウントします:
sudo mount /dev/sdb /path/to/directoryそれから、指定したディレクトリへのリンクを作ります:
ln -s /path/to/directory /var/lib/Acronis/BackupAndRecovery/TapeLocation(上記の /path/to/directory は、新しいフォルダへのアドレスに変えます)
- ネットワーク共有をマウントして、新しいキャッシュの場所にします:
mount.cifs //host/share/folder /var/lib/Acronis/BackupAndRecovery/TapeLocation -o user=useName
mount -t cifs //host/share/folder /var/lib/Acronis/BackupAndRecovery/TapeLocation -o user=useName,password=Password
Linux ベースのブータブルメディアの場合:
- Ctrl+Shift+F2 を押して、シェルを開きます。
- 上記の「Linux コンピュータの場合」セクションに書いてある方法のいずれかを使って、キャッシュの場所を指定します。
- Alt+F1 を押して、ブータブルメディアのユーザーインターフェイスに戻ります。
- テープを再スキャンします。手順については、製品資料 をご参照ください。