クローン作成後、元のドライブとサイズが異なるはずのクローン作成先ドライブが、元のドライブと同じサイズになる場合、ホスト保護領域に原因があります
事例
元のドライブより容量の大きいドライブに、データのクローンを作成しました。処理は正常に終了しますが、元のドライブより大きいはずのクローン作成先ドライブの容量が、元のドライブと同じになります。
原因
この問題の原因は、元のドライブに存在するホスト保護領域(HPA)にあります。
HPA はハードディスクの隠し領域で、オペレーティングシステムには検出されません。HPA パラメータに関する情報は、ハードドライブの特別なファームウェアチップに保存されています。Acronis True Image は HPA を別のハードドライブにコピーすることはできませんが、MBR(マスターブートレコード)に保存されている HPA の設定に関する情報はコピーされます(実際に MBR 自体をコピーした場合)。このため、オペレーティングシステムによりクローン作成先ドライブのサイズが誤って検出され、元のドライブと同じサイズが表示されます。
解決法
- クローン作成先のハードドライブから HPA を削除し、元の容量を復元する必要があります。復元には Hitachi Feature Tool(CD ISO イメージ)を使用します。
- Hitachi の web サイト、http://www.hitachigst.com/portal/site/jp/ にアクセスします。
- [Downloads & Utilities] を選択します。
- [Feature Tool] から [CD Image] をクリックしてツールをダウンロードします。
(!) この解決法を適用する手順については、詳細な説明をご参照ください。
- MBR は、HPA アクティベーションコードを削除して修正する必要があります。詳細については、「Restoring Windows Boot Loader Manually」を参照してください。
(!) この問題がラップトップコンピュータで発生した場合、MBR の修正手段が制限されることがあります。
- ラップトップコンピュータでは通常 EISA パーティションが使用され、そのパーティションへのリンクが MBR に存在することがあります。この場合、EISA パーティションと埋め込まれた復元ソフトウェアにアクセスできない可能性があります。
- Windows Vista インストール CD が付属してない Windows Vista OEM 版をお使いの場合は、ラップトップコンピュータの製造元にお問い合わせください。
この解決法は、USB/FireWire インターフェイス経由で接続されているドライブでは使用できません。この場合、ドライブをマザーボード/ストレージコントローラの IDE/SATA ポートに直接接続するか、ドライブをサービスセンターに持ち込んで工場出荷時の設定に復元するよう依頼することをお勧めします。
MBR を修復し、HPA を削除しても問題が解決しない場合は、Acronis Report および Windows System Information File を収集してください。その後で、アクロニス カスタマーサービスにお問い合わせいただく際、この記事を参照したことをお伝えください。
詳細情報
Dell ラップトップコンピュータで発生する HPA の問題の詳細については、次のリンクをクリックしてください。
アクロニス公式フォーラムの関連スレッドをご参照ください。
HPA は次のいずれかのユーティリティを使用して削除することもできます。
- HDAT2 フリーウェアツール:http://www.hdat2.com(英語)
- Repair Station:http://hdd-tools.com(英語)